27日に東京のお笑い関係者なら足を向けて寝ることができない聖地、渋谷のラ・ママに行ってきた。東京のお笑いをずっと見守り、応援してきたコント赤信号のリーダー、渡辺正行(70)が主催する「ラ・ママ新人コント大会」を見るためだ。
1986年(昭61)1月から、もう40年も続くすごいライブだ。ウッチャンナンチャン、ピンクの電話、ダチョウ倶楽部、さぁま~ず(当時バカルディ)、爆笑問題、フローレンス(1人増えて現ネプチューン)、フォークダンスDE成子坂、くりぃむしちゅー(当時・海砂利水魚)などを輩出している。
昭和の終わり、40年前にリーダーをインタビューした。そこからどう少なく見積もっても1000人以上をインタビューしているが、やはり“初体験”の思い出は忘れられない(笑い)。赤信号が所属していた、2015年に83歳で亡くなった石井光三オフィスの石井光三社長に若い頃から、お世話になっていた。もう直接、石井社長に恩返しすることはできなくなってしまったので、その育てた芸人を取材することがせめてもだ。昨年はラサール石井参議院議員(70)の当選瞬間を午前4時過ぎに取材した。
渡辺リーダーは毎年5~6月に東京・新橋演舞場で公演が行われる「熱海五郎一座」で見ている。3年前にインタビューした時は、かつてフジテレビ「笑っていいとも!」で早飲みを披露していた名人芸を再現するためにコーラを用意したら、すごく懐かしがって喜んでくれた。
そんな渡辺リーダーも古稀、70歳になった。この頃は、自身のおじいちゃんっぷりをネタにすることも多いが、全盛期のモテモテぶりに憧れていた身として、まだまだ頑張ってほしい。この日は古坂大魔王(52)と2人でMCを担当した。
「ラ・ママ新人コント大会」は、大きく3つのコーナーに分かれている。最初は、これからブレークするであろう芸人の「準一本ネタ」。福岡の全寮制男子高校の同級生、44歳の森大志と秋月啓志が抜群に面白かった。髪の毛の薄い3人組、ビューティフルボーイズも好きなのだが……。
既に売れている芸人の「一本ネタ」は三拍子が感慨深かった。もう20年以上前に、日刊スポーツは野球がオフの期間に毎週水曜日にど真ん中の見開き紙面で「週刊ビッグ・ウエンズデー」という企画面を作った。ファッション、お笑いなどのテーマで、偉い人の命令で無理やり「お笑い班」に入れられた。
その時に「これからブレークする芸人」で取り上げたのが三拍子だ。2018年には「芸人1000人にアンケート!!売れてないけど本当は面白い芸人ベスト10」の第1位に選ばれているのだから、記者の見る目は正しかったのだろう……。そして、取材のあとに高倉陵(45)と久保孝真(44)と飲みに行った。
新宿二丁目のゲイバー「いれーぬ」へ連れて行き、昨年に78歳で亡くなったママのタケちゃんに紹介した。身長185センチで花柄のシャツを着た、目の大きいイケメン高倉がタケちゃんにハマった。「ぜひ、お近づきになりたい」というリクエストが来たが、代わりに後輩を紹介することで許してもらった。
そして最後のコーラスライン。まだまだこれからという原石が登場するのだが、一番手に登場した孝行球児のコントが面白かった。若手かと思ったら得コータロー(36)とメイデン古茂田(40)の結構なキャリアのコンビだった。
オーラスに登場したのが、一から出直しのスピードワゴン。この日が小沢一敬(52)の2年3カ月ぶりの仕事復帰となったが、個人的にはスピードワゴン史上一番面白い漫才だった。復帰のお祝いにピコ太郎も駆けつけて「ペンナッポーアッポーペン」の後に、踊りながら「井戸田潤~」「小沢~」と続けて「ウーッ、スピードワゴン!」と決めてくれた。
渡辺リーダーは泣いていた。観客も泣いていた。そろそろ「ラ・ママ新人コント大会」を店じまいしようと渡辺リーダーが考えていた時、サポートを申し出たのが小沢だった。まだ、復帰の1歩を踏み出しただけ。これからが、本当に大変なイバラの道だ。



