川口春奈(31)が「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」(山戸結希監督、10月2日公開)で、単独では13年「マダム・マーマレードの異常な謎」以来13年ぶりに映画に主演することが15日、分かった。21歳でステージ4の大腸がんを宣告され、抗がん剤治療を中断して子供を産み、24歳で亡くなった遠藤和さんの手記が原作。闘病する和さん本人を演じ、表現するため、約2カ月で10キロ減量するなど全身全霊で演じ上げた。夫の将一さんを初共演の高杉真宙(29)が演じる。
18年に21歳でがんを宣告された和さんは、交際中の将一さんに「私、がんだった」と告げ「絶対、別れない」との誓いを受けて22才で結婚式を挙げた。2人の愛の日々は、20年2月に日本テレビ系で放送された「1億人の大質問!? 笑ってコラえて!」(土曜午後7時56分)の「結婚式の旅」で紹介され、川口自身「私自身、テレビでこの話を知り、和さんから勇気をもらった一ファンでした」と一視聴者として受け止めていた。
23才で長女を出産した和さんが、21年9月8日に亡くなる10日前まで書き続け、同12月に出版された手記を読んだプロデューサーが、3年前に将一さんに打診し映画化が始動。実在の人物を演じる覚悟と、役に向き合う熱量から川口に白羽の矢が立った。川口は「果たして今の自分が演じきれるのかという葛藤もありましたが、山戸監督と何度も会話を重ね、和さんの人生を自らの身体で残すことができたらと強く思い、肉体的にも精神的にも全てをささげる覚悟で取り組みました」と決意した。
物語に沿い撮影していく順録りを行った25年8月のクランクイン前から同9月のアップまで、川口はトレーナー監修の元、食事制限や水抜きで10キロの減量に挑んだ。くっきりとした愛らしい瞳は、そのままながら、ほおはこけ「後悔しながら死にたくない」というセリフにも血肉が通った。将一さんとも舞台の青森、東京ロケで対面した。「撮影中は迷い、悩み、苦しみ、さまざまな感情になりましたが、高杉さんが絶大な信頼と安心感を寄せられる相手として、一緒に戦ってくれたことがとても励みになりました」と振り返った。
高杉は「厳しい役作りを課して全身全霊で挑む川口さんの熱意、優しさ、周りへの気遣いを隣で見ながら、僕も和さんにとっての将一さんのようになれるよう、寄り添い支える立場として同じ時間を過ごしました」とたたえた。将一さんも「完成した映画には確かに、あの頃のみんながいました」と手応えを口にした。
川口、高杉、遠藤将一さんのコメント前文は以下の通り。
川口春奈(遠藤和(のどか)役)私自身、TVでこの話を知り、和さんから勇気をもらった一ファンでした。果たして今の自分が演じきれるのかという葛藤もありましたが、山戸監督と何度も会話を重ね、和さんの人生を自らの身体で残すことができたらと強く思い、肉体的にも精神的にも全てをささげる覚悟で取り組みました。撮影中は迷い、悩み、苦しみ、さまざまな感情になりましたが、高杉さんが絶大な信頼と安心感を寄せられる相手として、一緒に戦ってくれたことがとても励みになりました。監督、キャスト、スタッフの魂が詰まった、温かい作品です。和さんが生きた証や、和さんを支えた家族の愛と優しさにあふれた姿が、一人でも多くの方に届くことを願っています。
高杉真宙(遠藤将一役)和さんの想いを受け止め、厳しい役作りを課して全身全霊で挑む川口さんの熱意、優しさ、周りへの気遣いを隣で見ながら、僕も和さんにとっての将一さんのようになれるよう、寄り添い支える立場として同じ時間を過ごしました。僕自身もこの二人の物語にどうやって向き合っていくのかを模索しながらの撮影でしたが、和さんと、その周りの方々の想いを大事にしたいと1日1日、どのシーンも全力で大切に演じました。山戸監督やスタッフの皆さん、そしてキャスト一同、作品に関わった多くの人が妥協せず、この作品をより良いものにして届けたいという熱い思いが沢山詰まっています。この優しくて温かい物語が皆さまに届いたとき、どう響くのか今から心待ちにしております。
遠藤将一さん(和さんの夫)映画化のお話をいただいたのは、3年前でした。それから2年かけて脚本の読み合わせをしているときも、川口さんや高杉さんが演じてくださると伺って驚いたときも、撮影現場にお邪魔しても実感が湧かず、自分たちのこととは思えなかったのが本音です。でも、完成した映画には確かに、あの頃のみんながいました。愛すること、命をつなぐこと、ただ仲良く過ごすこと。どんなささいなきっかけでも構わないので、映画をご覧になった方が、いま生きている実感をつかんでもらえたらうれしいです。遠藤和。こんな人もいたんだよ、と。
◆「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」 青森で暮らす遠藤和(川口春奈)と将一(高杉真宙)は、時にぶつかりながらも「一分一秒、一緒にいたい」と願うほど、かけがえのない日々を過ごしていた。その中、和に突如つきつけられたのはステージ4の大腸がんというあまりにも残酷な宣告だった。残された日々は限られていたが、将一は「一生大切にする」と和の手を固く握りしめた。2人の絆は、和の一つの願い「わたしたちの子供に会うこと」へと繋がっていく。だがその覚悟は、自身の命を繋ぐ抗がん剤治療を止めるという、あまりにも重い選択を伴った。



