作家の乙武洋匡氏(50)が26日、自身のXを更新。お笑いコンビ、ライセンスの井本貴史(48)が、長男(7)に重度の障害があることを告白したことに関連して、自身の思いをあらためてつづった。
井本は24日深夜放送のMBSラジオ「ごぶごぶラジオ」(金曜深夜0時30分)に出演した際「私事で恐縮なんですが、このたび『ごぶごぶラジオ』を少しお休みさせていただくこととなりました」と切り出し「ウチ、子ども2人いるんですけど、下の子どもが重度の障害がありまして。ちょっと家の方に時間を、ちょっと使わないといけないというか、大変で。少しちょっと、仕事の方を整理させていただこうかなということで、少しお休みさせていただくこととなりました」と説明していた。
乙武氏は25日の投稿で、「お笑いコンビ・ライセンスの井本さんが、重度障害のあるお子さんのケアに時間を使うため、お仕事をセーブされるとのこと。『親としてできるかぎりのことをしてあげたい』という井本さんの思いが伝わってきます」と、この話題について投稿。「一方、コメント欄には『仕事がセーブできない親はどうするんだ』という意見も散見されます。これはこれで、とても重要な指摘です。障害のある子は、どんな親のもとに生まれてくるかわかりません」と、一部の声に対しても反応した。
乙武氏は「日本では『家族が面倒を見る』が基本。だから、もしも自分がその境遇になったら途端に負担が重くなる、という仕組みになっています。生活が、人生が、激変することになります」と日本の現状を記しながら「逆に福祉の手厚い社会だと、地域や社会がケアをしてくれるから『自分が』『家族が』という負担は軽減されます。もちろん、そのぶん税金が高くなります」とつづった。
その上で「どちらにも一長一短ありますが、私の立場としては、『障害のある家族を持つ=外れクジを引いた』と受け取られるような社会であってほしくない、と切に願っています」と胸中を告白。「井本さん、私にできることがあれば遠慮なくおっしゃってくださいね。そして井本さんご家族にたくさんの幸せな時間が訪れるよう心から願っています」と呼びかけていた。
乙武氏は26日に、この自身の投稿を引用してあらためてポスト。「私自身は50年前の日本に重度障害者として生まれ、育ってきました。多くの方にお世話になりましたが、成長過程における生活のケアは、主に専業主婦だった母が担ってくれました。人生の大切な時間を注いでくれた母には感謝しかありません」と、自らの経験を振り返った。
続けて「しかし、いまの日本では専業主婦もずいぶん減ってきました。共働きやひとり親家庭において、どのように障害のある子の面倒を見ればいいのか。途方に暮れてしまっているご家庭も決して少なくないことと思います」と推察。「こうした障害者福祉だけでなく、日本の制度は、いまだに『両親が揃っていること』『母は専業主婦であること』が前提となっているものが多く残置されています。もっと現実に目を向け、もっと私たちの暮らしに目を向けた制度にアップデートされるよう、引き続き声を上げていきたいと思います」と、決意を記した。



