フリーアナウンサー膳場貴子は30日、MCを務めるTBS系「サンデーモーニング」(日曜午前8時)に生出演。戦争犯罪などを追及する国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長が、米トランプ政権から制裁の対象とされたことに対する高市早苗首相のコメントの「変化」に言及した。
番組では、1週間の動きを振り返るコーナーで、26日に赤根氏が日本記者クラブ主催のオンライン会見に応じた際の様子を伝えた。赤根氏はこの場で「ICCは決して負けません」「正義は常に、これとは対極にあるものに優越する、いえ優越しなければならない。その信念を貫きます」と、強い信念を口にした。また「(ICC加盟国は)みんな、日本をリーダーとして仰ぎ見ている」として、日本政府に対し「ICCに加盟している国をも支援し、彼らが米国の新しいキャンペーンに負けて脱退などを決めないよう、注力していただきたい」と訴える場面もあった。
一方、トランプ政権との関係を日ごろから重視する高市首相は当初、19日の取材対応時、赤根氏への制裁について「大変残念に思っております。これからも米国を含む関係国と意思疎通を継続しながら対応して参ります」と述べるにとどめた。
「遺憾」などの表現は取らず、米国への配慮をにじませる形での言及にとどまったが、赤根氏を支援する動きは国民の間でも広がり始め、24日には自民党の中谷元・前防衛相が会合で「『残念』は感想であって、意思ではない」などと批判的に指摘。高市首相の対応を疑問視する声も広がり始めた。高市首相は25日の取材対応では、「今回の措置は日本の立場と相いれるものではなく、大変深刻に受け止めています」と述べ、コメントをやや「修正」している。
膳場は、こうした高市首相のコメントの変化を踏まえ「法の支配を軽んじるトランプ政権に、日本がどう対峙(たいじ)していくか注目が集まる中、高市総理は当初に比べますと少し、踏み込んだという状況です」と伝えた。
一方、コメンテーターで出演したBS-TBS「報道1930」の松原耕二キャスターは、「『大変残念』という発言から6日たって、ようやく『相いれない』という表現に変えたわけですが、ICCを守ろうという署名活動などの世論の高まりや、赤根所長の会見が(26日に)セットされたのを知って、あわてて軌道修正したように、スケジュール的には少なくとも見えるんです」と、指摘。「日本はICCの設立にも貢献してきたし、日本の外交の柱の一つであり続けてきた。もちろん、ICCを嫌がるアメリカにずっと気を使ってきたのは確かですが、トランプ大統領に気を使うあまり日本の背骨、原理原則まで失ってしまえば、日本がどんな国か分からなくなる」とも訴えると、膳場は「トランプ氏の理不尽な制裁に声を上げていくにせよ、その方法というか、戦略が必要になってくると思う」などと応じた。



