都内で開催中の東京国際映画祭に、米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーの主要メンバーが来日し、28日に特別トーク企画「アカデミー・イン・東京」が開催された。質疑応答で、国際長編映画賞のレギュレーションが変わった件について質問が出た。
アカデミー賞の国際長編映画賞は、これまでの各国・地域の選考委員会による代表選定で、各国の代表となった作品の中からノミネート作品が選出されてきた。レギュレーション変更で、加えて世界3大映画祭のカンヌ映画祭(フランス)のパルムドール、ベルリン映画祭(ドイツ)の金熊賞、ベネチア映画祭(イタリア)の金獅子賞のほか、釜山映画祭(韓国)の最優秀作品賞、サンダンス映画祭(米国)のワールド・シネマ審査員大賞、トロント国際映画祭(カナダ)のプラットフォーム賞を受賞した非英語作品も、国際長編映画賞にストレートでノミネートされるようになった。
この日、司会を務めた東京国際映画祭の久松猛朗フェスティバル・ディレクターが「アジアを代表する国際映画祭の1つ」と口にしながら、東京国際映画祭は、6つの映画祭の後塵(こうじん)を拝する格好となっている。出席した映画芸術科学アカデミーのビル・クレイマーCEO、プレジデントのリネット・ハウエル・テイラー氏、メンバーシップ・インパクト&インダストリー最高責任者のメレディス・シェイ氏は、アカデミー賞のグローバル化を繰り返し、口にした。
その流れで、シェイ氏から国際長編映画賞のレギュレーション変更について説明があると、久松氏から「我々としてはショック。今後、方向は変わるか?」と質問が出た。シェイ氏は「ルールを毎年、振り返り、要件を見直し、業界のニーズに合っているか考える」と答えた。クレイマー氏も「(各国の)映画祭に、国際長編映画賞にクオリファイする(ストレートインする資格を与える)数を増やす可能性はある。お待ちください」と答えた。
質疑応答で、日本の記者から、東京国際映画祭を初めて公式に訪問した3氏に対し、東京国際映画祭が6つの映画祭に劣るのはどこか、どこを改善すれば、世界を代表する国際映画祭の1つとして認められ、国際長編映画賞にストレートでノミネートされる資格が与えられるようになるのか? という趣旨の質問が出た。クレイマー氏は「日本の映画が、どうとかではなく、どういう資格が欲しいか? カレンダーにもよる。(最高賞を受賞すれば国際長編映画賞にストレートインする)映画祭の数は増やしたい」と答えた。シェイ氏も「世界中の映画に(ノミネートの)資格がある、国際長編映画賞もドキュメンタリー、アニメ、作品賞も全ての国にオープン。規定は見直したい」と語った。
さらに、補足でクレイマー氏から「6つの映画祭の賞は、日本の作品でも(受賞すれば)いいわけです、英語以外の映画であれば、良い」と説明があったが、東京国際映画祭が資格を得るには何が足りないか、どこを改善すれば良いか、という質問に対する、具体的な方向性は示さなかった。久松氏は「映画祭として、質問には感謝します」と口にした。



