【ソウル23日=瀬津真也】アイドルグループAKB48が、当地で行われた、6の国と地域から12アーティストが集結したアジア最大のポップスソングの祭典「2010アジア・ソング・フェスティバル」に日本代表として出演した。韓国では初のライブパフォーマンスで、日本でも人気の同国の女性アイドルグループKARAやBoA(23)らと競演した。

 AKB48が、本格的なアジア進出を果たした。5万人で埋まったソウル五輪スタジアムで、ホスト国の歌手BoAやKARAらと競演した。12アーティストの中で8番目に登場。現役早大生の佐藤夏希(20)が「大学で韓国語を勉強してるんです。AKB48を少しでも多く知ってください!!」と、韓国語であいさつすると、地鳴りのような歓声を浴びた。日本で国民的アイドルにまで上り詰めたAKB48の認知度は、隣国でも絶大だった。

 連続ドラマに出演中の大島優子(22)や前田敦子(19)ら選抜常連メンバーは、日程が調整できずに訪韓できなかった。それでも、北原里英(19)は「あっちゃんや優子さんがいない分、なめられちゃいけないって思って臨みました」。いつもは自信のないマイナス思考の性格の指原莉乃(17)も「私たちがAKB48の代表なわけですから、KARAさんたちに負けない歌と踊りをしなきゃ」と、完全燃焼した。どんなメンバー構成になっても、いつも通りの実力を披露できたのは、秋葉原の劇場で毎日、メンバーの誰かがライブをしているAKB48の強みだった。

 AKB48にとって7カ国目の海外公演だ。アジアでは、3年前の07年9月に中国・北京にも招待されていたが、まだ人気がブレークする前。大がかりで実質的なのは、今回が初めて。主催者から「日本で最高のガールズアイドルグループ!」と紹介され、ライブの最後に公式テーマ曲を一緒に歌ったKARAからも「AKB48はよく知ってます。一緒に公演ができて、とっても光栄です」と言われるほどの、VIP待遇だった。

 指原は「K-POPグループが日本でデビューしてるように、このステージを機に、韓国のレコード会社からも声がかからないかなぁ」とにっこり。北原も「男性が紳士的。こっちでももっと活動したいです」。今後は、韓国を中心にアジア各国への進出も視野に入れ、AKB48の活躍の場は広がるばかりだ。

 [2010年10月24日8時25分

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