「二十四の瞳」「浮雲」など数多くの名作に出演し、日本映画を代表する女優の高峰秀子(たかみね・ひでこ)さん(本名・松山秀子=まつやま・ひでこ)が12月28日午前5時28分、肺がんのため、東京都渋谷区の病院で死去したことが31日分かった。86歳。北海道出身。葬儀・告別式は29日に近親者で済ませた。喪主は夫の映画監督松山善三(まつやま・ぜんぞう)氏。

 1929年(昭4)、「母」で映画デビュー。名子役として重宝され、「綴方教室」「馬」などの作品でけなげな少女役を好演して注目を集めた。戦後は「銀座カンカン娘」や日本初の長編カラー映画「カルメン故郷に帰る」で明るい女性像を鮮やかに演じる一方、小津安二郎監督の「宗方姉妹」などで演技派女優への道を歩み始める。

 54年、瀬戸内海・小豆島の小さな学校を舞台に子どもたちとの師弟愛を描いた木下恵介監督「二十四の瞳」に主演。心優しい女教師を演じて感動を呼び、生涯の代表作となった。翌年には成瀬巳喜男監督の「浮雲」に主演。女性のもろさや悲しみを深みのある演技で表現して絶賛され、トップ女優として不動の地位を築いた。

 「デコちゃん」と親しまれ、子役出身に名女優はいないといわれた邦画界で、少女時代から引退宣言まで第一線で活躍。日本映画の黄金期を象徴する大きな存在だった。79年「衝動殺人

 息子よ」を最後に引退を宣言した。10月下旬に体調を崩して入院。肺がんと診断され治療を続けていたが、27日に容体が急変したという。

 [2011年1月1日8時54分

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