【ロンドン25日(日本時間26日)=岩田千代巳】英ロックバンド、クイーンの結成40周年を記念した展覧会「クイーン展」がオールド・トゥルーマン・ブルワリーで初日を迎え、年内に日本でも開催されることが発表された。クイーン初の大型展覧会で70年代の作品をテーマに秘蔵写真やボーカルの故フレディ・マーキュリーさん(享年45)の衣装など500点が展示された。商品化されていない70年代の秘蔵映像もあり、開館前から500人が並んだ。

 この日、ギターのブライアン・メイ(63)ドラムのロジャー・テイラー(61)が取材に応じた。フレディさんが死去して20年たった今もバンドが継続していることに、2人は「奇跡」と声をそろえる。ロジャーは「彼が死んだ時に、僕らは終わりじゃないかと途方にくれた。ところがミュージカル『ウィー・ウィル・ロック・ユー』の話がきて、日本でも『アイ・ワズ・ボーン・トゥー・ラヴ・ユー』がヒット。本当に幸運だった」と振り返った。

 展覧会ではフレディさんの写真も多数あり、ブライアンは「フレディは僕らの生活の一部。彼はのどを休ませるためにインタビューを断ったり、いつも自分の目標にまっしぐら。いまだにそんな彼から影響を受けて、NOと言うこと、丁寧に断る方法を学んでいる」と語った。

 クイーンにとって、日本は第2の故郷。英国以外で最初にブレークした国が日本で、75年に初来日した際は羽田空港で3000人が出迎えた。ブライアンは「ビートルズのような待遇だった」と笑い「日本の展覧会の際は、ぜひ日本に行きたいね。ライブはリードボーカルの難題はあるけど、可能性はいつでもある」と来日を示唆した。

 3月16日に「戦慄の王女」「オペラ座の夜」など5枚のアルバムが高音質になって再発売される。「戦慄-」にはデビュー前のデモテープ音源が収録予定だ。今後も40周年を記念した企画が用意されている。ロジャーは「クイーンは永久に続ける」と誓った。