一般社団法人法違反(特別背任)の疑いで警視庁の家宅捜索を受けた東京女子医大(東京都新宿区)では29日、卒業生や大学病院の患者らから「大学側は説明を」「残念」などとの声が聞かれた。大学広報によると、病院の運営に影響はなく、4月8日の入学式は予定通り行うという。

捜索が入った29日午前、大学本部の建物前には多くの報道陣が駆け付けた。午後には警視庁の捜査員が数十箱の段ボール箱を台車に載せて運び出し、トラックに積み込んだ。

卒業生で、キャンパス内にある大学病院の医師の30代女性は「家宅捜索については何も職員に周知されていない。これまでも不祥事が多かったが、大学側はきちんと説明を果たすべきだ」と憤った。同病院に通院している70代男性は「立派な大学なのに捜索が入ったのは残念だ」と話した。

「良くないうわさはたまに耳にする。誠実な対応を期待したい」と語ったのは、大学に普段から出入りしている製薬会社の40代の女性社員。近所の70代女性は「以前は病院で医療事故があった。捜索を受けるようなことが起きたのは大学の体質の問題ではないか。この際うみを出し切ってほしい」と語った。(共同)