将棋の「魔王」こと、渡辺明九段が今を時めくイケメン若手棋士6人のユニット「S6」に宣戦布告したイベント「渡辺明九段VSS6炎の六番勝負」が4日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」の「棋の音道場」での席上対局で始まった。1手10秒の超早指し戦。
この企画は、S6に対して渡辺がSNSで「将棋は顔じゃない」と発信したことに端を発した。もともと、2018年(平30)5月、岐阜県関ケ原町で行われた「天下分け目の関ケ原 東西人間将棋」で東軍の渡辺が、西軍の都成竜馬現七段と対戦した際、トークショーなどで「将棋は顔じゃないことを教えてやる」と発言したことに始まっている。
S6は、週刊誌「女性セブン」の企画で生まれた。伊藤匠2冠を筆頭に、3年前の新人王の上野裕寿六段、山川泰熙四段、吉池隆真四段、齊藤優希四段、小窪碧四段が今年8月に発売された同誌のクラビアを飾った。
もともとは推しの棋士4人の「初代S4」として、中村太地八段、都成、斎藤明日斗六段、徳田拳士五段が登場。2代目S4は伊藤、吉池、齊藤と小山怜央四段で構成された。S6はその発展系だ。
対局開始前、遅れて参加する予定の伊藤を除いた5人がアイドルかと見間違えるような白いジャケット姿で登壇。全身黒ずくめ、まさに「ブラック魔王」を演出した渡辺と好対照の姿だった。
白黒をつける六番勝負は、第1局から順に小窪対渡辺、渡辺対齊藤、吉池対渡辺、渡辺対山川、上野対渡辺、渡辺対伊藤(いずれも上が先手)。最後はタイトル獲得経験者同士で戦う。
かつてプロレス界では、1982年(昭57)11月と83年2月に新日本プロレスの「燃える闘魂」アントニオ猪木(故人)が、ラッシャー木村(故人)、アニマル浜口、寺西勇の「はぐれ国際軍団」と1対3のハンディキャップマッチを行ったことがある。
将棋界では珍しい今回のハンディキャップマッチ。タイトル獲得通算31期の渡辺が実力を示すのか、S6メンバーが魔王を討伐できるのか。

