ブラック企業の対極にあるホワイト企業を目指す会社を支援している「ホワイト弁護団」が「めざそう!ホワイト企業-経営者のための労務管理改善マニュアル」(旬報社)を出版した。

 就職情報サイトを運営するリクルートキャリアによると、来春卒業予定の大学生の内定辞退率は過去最高の64・6%。中小企業の新卒確保は一段と厳しさを増している。弁護団代表の大川原栄弁護士は「売り手市場は人口減が背景にあり、一過性のものではない。買い手市場を前提にしたブラック的経営はもう成り立たない」と労働市場の激変を指摘。今後、労働者が労働条件がより良い企業へ移動する「企業離れ」も加速すると予測している。

 9月の有効求人倍率は1・52倍。43年ぶりの高水準が継続している。新著は、人口減少社会という「世界史的にもまれな時代を迎えた」日本の経営者の自覚と覚悟を問う内容だ。