機体を約100メートル上げると、競馬場だけでなく、千葉方面の街なみが遠くまで見えます。天気も良く、機体を旋回させると、最後の直線からゴール、1コーナーから順に3コーナーまで見渡せ、芝コースは光り輝いていました。

 カメラを正面ではなく真下に向けた映像も新鮮です。緑色の芝コースから次第にダートコースも見え始め、見事なコントラストでした。

 機体を降下させ、2度目のバッテリーを交換。再度高度を約2・5メートルまで上げ、1周目のゴールを目指します。中山名物、「直線の坂」は思った以上にきつく、ゴールに向かって機体を徐々に上昇させながら進みました。

 ここまで来ると、さすがに慣れ、比較的スムーズに1コーナーから2コーナーを回り、向正面の直線を進みます。機体と並行して歩くため、息も上がってきます。

 3コーナーまで来ると、同じコースの2周目に入ります。4コーナーから最後の直線、レースが最も盛り上がるところです。約1時間半の撮影で、無事、全工程を撮影できました。バッテリーは前回と同じ5本、全て使い切りました。

 さあ有馬記念は何が勝つでしょうか。この写真と映像を参考にレースを予想していただけると幸いです。

レース当日はこの映像を元にした佐藤哲三氏の予想動画を公開します。日刊スポーツ紙面のAR動画やニッカン・コム動画で御覧下さい。【写真部・鹿野芳博】