財務省による決裁文書改ざん問題の「キーウーマン」、安倍首相の昭恵夫人が、自身のフェイスブック(FB)上で、野党を批判した内容が含まれるメッセージに「いいね!」を押していたことが13日、分かった。野党の神経を逆なでするのは確実だ。

 メッセージは11日に投稿。首相夫妻を激励し、今後に期待を寄せる半面、「野党はバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね」との記述もあった。夫人は、朝日新聞が財務省による文書改ざん疑惑を報じた今月2日以降も、精力的にFBを更新。11日には、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市の大川小学校で慰霊祭に参加したことをつづっている。

 今回の問題では、文書改ざん後に夫人に関する記述がごっそり削除され、財務省の首相サイドへの「忖度(そんたく)」を示す証拠になる可能性も指摘される。野党は、夫人や佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問実施を、重ねて与党に要求。立憲民主党の枝野幸男代表は「国会で真実を語るのは当たり前だ」と訴え、共産党の小池晃書記局長は「佐川氏の証人喚問が事態打開の議論を始める上で絶対に必要」と述べた。また、自由党の小沢一郎共同代表は「早く辞めるのがいちばん良い」と、首相と麻生氏の引責辞任を求めた。