サッカーW杯日本代表が辛くも決勝トーナメント進出を決めた29日未明、大阪・道頓堀の戎橋では、恒例のダイブが行われ、第2戦セネガル戦後と同様、大勢のサポーターが集まり、橋も波打つように揺れた。

 同橋を管轄する大阪府警南署は、セネガル戦から倍増の80人に警備を増やし、警戒にあたった。

 この日は、3戦目で初めて橋の西側の欄干を封鎖。しかし、東側はそのままの状態で、そこからダイブが行われた。

 橋の周囲では、片側だけを封鎖していることに疑問を抱く人もいたが、南署の職員はあくまでも、「雑踏防止」のための封鎖と説明した。

 戎橋の東西には、2つの橋が架かっており、東側約150メートル先に太佐衛門橋、西側50メートル先に道頓堀橋が架かる。太佐衛門橋は、戎橋よりも幅が狭く、歩行者がほとんどだが、道頓堀橋は御堂筋が通り、車道もある大きな橋。職員によると、「道頓堀橋には車道もある。そこに(見物人が)あふれれば危険」と判断し、戎橋西側の封鎖に踏み切ったという。セネガル戦後は、メインの飛び込み場として、戎橋の西側が使われ、向かいの道頓堀橋の歩道には、多くの見物人や報道のテレビカメラも見られた。

 今後の警備については、「戎橋自体を封鎖することは考えていない」と話し、次戦後も戎橋でのダイブは引き続き行われる可能性がある。

 試合後には、吉村洋文大阪市長(43)がツイッターで、戎橋西側の封鎖された写真ツイートを引用し、「警察官の皆さん、ありがとうございます」と投稿。吉村市長はセネガル戦後、橋上での飛び跳ねの自粛を呼びかける投稿も行っていた。