無所属の細野豪志衆院議員(47)は31日、国会近くで開かれた自民党二階派の総会に出席し、「特別会員」として活動することを了承され、会合後に取材に応じた。主なやりとりは以下の通り。

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-細野さんは、二階敏博幹事長が訴える国土強靱化(きょうじんか)を、「公共事業のバラマキ」と批判してきた

細野氏 長く自民党以外の立場で活動し、さまざまな発言をしてきた。私自身、出直しのつもりでやらないといけない。理念としての災害対応、災害に強い街づくりの考えには、賛同できる。政治家としていちばん問われたのは、東日本大震災。災害対応をどうするかは、政治の最大の課題だ

-細野さんは、政権交代可能な2大政党制がモットーだったはず。考えを変えるのか

細野氏 2大政党(の考え)を変えたではないかというご批判はそのとおりで、率直に受け止めるしかない。私は政策理念や、やりたいことはこれからも変えない。それをやる手段として、2大政党ではない選択をしたということだ

-民主党政権の中核的な存在だったのに、自民党に行くのは、国民の政治への信頼を損ねる行動ではないか

細野氏 昨日の衆院代表質問で感じたのは、枝野(幸男)代表も玉木(雄一郎)代表も立派な代表質問だったが、(児童)虐待の問題に触れたのは、二階さんだけだった。政治の役割は、本当に弱い立場の人に手を差し伸べることだ。私はこの問題には5年前から取り組んでおり、昨年の結愛ちゃんの事件を受け、何とかしないと思ってきた。私のやりたいことや理念は変えずに、前に進めることで応えていきたい

-地元の理解を得られないうちの判断には、さらに批判が出るのではないか

細野氏 応援してくれる方には機会を見つけて、説明する努力をしてきた。ご理解を頂いた方もかなりいる。本日、正式に決まったことで、これからしっかり説明したい

-今の野党をどう見ているか

細野氏 友人も多く、今の私の立場での論評は控えたいが、外交安全保障政策を現実主義に立ってしっかりやっていかないと、政権を担うのは難しいと思う。私の考え、理念と合致する政党が、今の野党にはどうしてもない

-野党時代にやりたいことは成し遂げられたのか

細野氏 できた部分も、できなかった部分もある。そこを含めて私自身の思いは変えずに、国民のお役に立ちたい。