千葉市観光協会は10日、同市内で郷土料理プロジェクトの第1弾として、「千葉さんが」の試食会を行った。「美食のまち千葉」を目指して、同市内の飲食関連事業者などが集まった「千葉美食研究会」を昨年7月から定期的に開催していた。房総半島への玄関口として、地域振興などを検討するうち、千葉県内に伝わる漁師料理の「なめろう」「さんが焼き」が浮上。新たな共通定義を設け、研究会で認定された市内31店舗で、今月から提供を始めた。

諸説あるが、アジやサバ、イワシなどの新鮮な魚を細かく刻んだ身に、みそ、しょうが、ネギ、大葉を入れて粘りが出るまでたたいたものが「なめろう」、それをハマグリ、ホタテ、アワビなどの貝殻に載せて焼いたのが「さんが」。

この会では、「千葉さんが」は、細かく切った魚や肉の身に、みそ、ショウガ、ネギ、大葉と千葉名産の落花生を加えてたたいた「なめろう」を、生焼きしたり、揚げたり、煮たものとしている。和食だけでなく、洋食や中華でも構わない。研究会の委員長で、県内で飲食店グループを営む早野友宏会長(77)は、「千葉は野菜も肉も魚もうまいものだらけ。食材は何でもある。おいしいものを提供して、お客さまに喜んでもらいたい」と話していた。