囲碁の史上最年少プロ、仲邑菫初段(10)が19日、都内で行われたイベント「IGOの世界にようこそ~プロ棋士から学ぶ囲碁と人生の定石~」(日経ウーマノミクス・プロジェクト実行委員会主催)に師匠で父親の仲邑信也九段(46)とともに参加した。

親子共演は、昨年8月に大阪市内で行われた「第9回阪急電鉄納涼囲碁まつり」以来、2回目。今回は初めて親子対局も行った。勝敗がつく前に「打ち掛け(途中終了)」となったが、局後には黒番(先手)の父の手をとがめるなど、読みの深さを披露した。

この企画は、女性の囲碁初心者への普及も目的としている。父は娘への指導法として「最初は勝たせてあげる。7~8割勝つくらいが理想」と、才能を伸ばす方法も披露した。

参加した女性55人を対象に、実際に囲碁を打ってもらうワークショップでは、インストラクターを務めた父の後ろをついて回った。盤に向かった時の厳しい表情とはまったく別で、「小さな囲碁の伝道者」は笑顔で参加者に接したりしていた。最後に、「世界で戦える棋士になりたい」と抱負も語り、拍手を送られていた。