安倍晋三首相は27日の衆院予算委員会で、「桜を見る会」に約800人の地元後援者が招待され「私物化」と批判が出ている問題に関して「歴代内閣でも招待基準があいまいだったのは事実。歴代内閣でも地元の方々の出席はあった」と、主張した。

質問したのは、橋本龍太郎内閣の総理秘書官を務めた江田憲司氏。当時の関係者に確認したとして「橋本総理は、地元の後援会なんて一切呼んでいない。小泉純一郎さんも、地元の人を呼ぼうなんて考えもしなかった(との報道がある)。これが総理大臣たる人物の最低限のモラルだ」と、歴代首相と安倍首相の「モラル」の違いを指摘。「他の人がやっているから、自分もやっていいということではない」と批判された首相だったが「他(内閣の時)に1人も呼んでいなくて、私の時に増えたということではない」と、歴代内閣との比較で反論。「小泉さんはうそをついたということか」と指摘されたが、言及しなかった。

一方、昨年の参院選で、自民党の河井案里参院議員側に党本部から相場の10倍に当たる計1億5000万円が投入された問題については、「一般論」とした上で「政党本部から支部への政治資金の移転は何の問題もない。個別の件は承知していない」と、述べた。