将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が28日、大阪市の関西将棋会館で指された第91期棋聖戦2次予選決勝で澤田真吾六段(28)を破り、初の決勝トーナメント(T)進出を果たした。

藤井が屋敷伸之九段の持つ最年少タイトル挑戦記録(17歳10カ月)を更新するには今回の棋聖戦がラストチャンス。決勝Tはシード棋士を含む16人によるトーナメント戦。挑戦権を得るには4連勝が必要になる。

中盤にリードを広げ、落ち着いた指し回しで寄せきった藤井は「非常に距離感が難しい将棋だった。攻めが続く形になり好転した」と振り返った。初の決勝Tに「本戦では厳しい戦いが続くと思いますが、1局1局を大事にしたい」と話した。

澤田は「難しいところで間違えてしまった。そこが残念です」と敗因を語った。

昨年、藤井は最年少タイトル挑戦の記録がかかった第69期王将戦の挑戦者決定リーグでは、挑戦権獲得まであと1勝に迫ったが、最終戦で敗れた。タイトル戦登場の最年少記録について「挑戦はまだ意識する段階ではない。少しでも上を目指したい」。負けられない戦いが続く。