新型コロナウイルス感染防止の動きは、大学にも広がった。早稲田大、明治大、法政大、立命館大などが27日、3月下旬に予定する卒業式の中止を発表した。4月初めの入学式を中止する学校も出ている。既に近畿大が両行事の中止を発表していたが、一気に拡大した形だ。

早大は3月25、26日に予定していた卒業式・大学院学位授与式を中止した。各学部や院ごとの卒業関連式典なども中止とし、学位記の授与方法については後日発表という。ホームページには「新たな門出を迎える卒業生の皆様、支えてこられたご家族の皆様のお気持ちを思うと非常に残念です」などと記した。4月1、2日予定の入学式も中止する。立命大も両行事ともに中止した。

明大も卒業式及び学位記交付の中止を決め「心待ちにされていた卒業生及びご家族の皆様のご心中を拝察しますと断腸の思いではございますが、皆様の安全を考慮し、苦渋の決断に至りました」などと発表した。4月7日予定の入学式は実施の可否を検討中。同志社大は卒業式・学位授与式は中止したが、学部・学科、ゼミなどが行う卒業証書、卒業証明書等の授与は実施予定という。

感染者が出ている和歌山県の和歌山大は現時点では、3月25日の学位記授与式を感染症の拡大防止措置を講じた上で実施予定という。ネットのライブ配信も用意するが、予定変更の可能性もあるとしている。名古屋大や中央大のように、実施の可否をなお検討中の学校もある。

一方、東大や京大は3月10日の合格発表について、キャンパス内での掲示を中止し、サイトなどの掲載のみにした。風物詩となっている、掲示板を背景にした合格者の胴上げシーンなどは見られないことになる。