富山県富山市の街中を流れる松川の桜が、今年も見る人の目を楽しませた。4日に訪れた時、川の両岸に満開の桜並木が続いていた。遊覧船に乗ると鮮やかな桜のトンネル、岸を歩くと夕日に照らされ赤く染まる川と桜。夜はライトアップされた美しい光景を見ることができた。遊覧船は新型コロナウイルス拡大防止のため、10日から営業を自粛し当面の間休業する。

今では美しい景観を見せるこの地も、75年前の戦時中の空襲で市内はほぼ全焼し松川の桜も焼け落ちた。川沿いを彩る現在の桜の一部は、約70年前に植えたものだという。松川の桜について富山遊覧船の中村孝一社長は「夢。人々を元気づけてくれる」と語る。さらに「自然と一体となったにぎわいのある街、そうあってほしい。目指すは東洋のベニスです」と自身の思いを話してくれた。

<撮影データ>4月3日午後5時54分撮影 キヤノン「EOS 1DX Mark2」 70-200ミリ(焦点距離200ミリ) ISO感度800 シャッタースピード250分の1 絞り8