東北3大祭りの1つ、「仙台七夕まつり」を主催する仙台七夕まつり協賛会は10日、仙台市内で臨時の役員会を開催し、新型コロナウイルスの事態終息が見通せないことを理由に、8月6~8日に予定した同まつりの中止を決定した。戦後直後の1946年(昭21)に現在の形で始まってから、中止は初めてとなる。前夜祭で行っている同5日の「仙台七夕花火祭」も中止する。

「仙台七夕」は約3000本のササ飾りを製作し、期間中は市内中心部を豪華絢爛(けんらん)に彩り、毎年約250万人の観客が訪れる一大イベント。同協賛会は中止の理由として、「4月7日に政府による緊急事態宣言が発表されたほか、仙台・宮城においても週末の外出自粛要請が継続されるなど、新型コロナウイルスの感染拡大が強く懸念されるとともに今後の見通しも不透明な中で、250万人もの大勢の観客を安全安心な形でお迎えすることは、その準備を含めてとても難しく、やはり何よりも人命及び来場者の安全を優先するべきとの判断から今回の決断に至りました」と書面で発表した。

同3大祭りの1つ、8月2~7日に青森市で開催予定だった「青森ねぶた祭」も8日に中止が決まっている。残る1つの「秋田竿灯まつり」(8月3~6日)も週明けに開催可否を話し合う予定。