磐越自動車道のマイクロバス事故で、福島県警は8日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで、新潟県五泉市のバス運行会社「蒲原鉄道」を家宅捜索した。7日にバスを運転していた無職若山哲夫容疑者(68)を逮捕していた。事故の実態解明を進める。

午前8時過ぎ、箱を抱えるなどした福島県警の捜査員十数人が蒲原鉄道の社屋に入った。報道陣の取材に応じた茂野一弘社長は、バスの手配を巡る説明が新潟市の北越高側と食い違っていることを問われ「捜索を受けている中なので、お話しできない」と述べるにとどめた。

生徒1人が死亡した北越高は7日夜、記者会見を開き、蒲原鉄道が6日「予算を抑えたいとの要望のあった学校側の依頼に基づきレンタカーで対応した」「運転手の依頼もあった」との趣旨の説明をしたことに対し「事実ではない。レンタカーを出してとか、運転手がいないから出してとお願いはしていない」と否定した。

北越高は「バス運行を依頼した。外部の運転手やレンタカーではないと思っていた」との認識を示した。男子ソフトテニス部の顧問が4月上旬、蒲原鉄道の営業担当者に対し人数や発着時間、行き先などを伝え、貸し切りバスの手配を依頼。練習試合のための福島県富岡町への日帰り遠征を終えた後、旅費を支払う予定だった。北越高は以前から蒲原鉄道にバスの運行を依頼していた。

また福島県警によると、若山容疑者は「時速90~100キロでバスを運転していた」と供述。現場の制限速度は時速80キロといい、県警は超過していた可能性があるとみて裏付けを進める。これまでの調べに、若山容疑者は居眠りなどを否定した上で「速度の見極めが甘かった」と供述している。

若山容疑者は、旅客運送が目的の車を運転するのに必要な「2種免許」を所持していなかったことも判明。蒲原鉄道は学校側との金銭の取り決めは実費のみだったとしている。県警は無許可で営業運行をしたとする道路運送法違反の疑いを視野に、捜査している。(共同)