東京都・江戸川区が独自の方式で先陣を切った。区は27日、区独自に民間ホテルを軽症者のための療養施設として借り上げると発表した。

保護者が感染し、親族にも預ける事が難しい子どもの一時保護や、家族が感染し、身の回りの世話が必要になる障害者や高齢者に対してもホテル内で生活援助ができるとしている。担当者によると、東京23区内で区単位でのホテル借り上げは初だという。

江戸川区はこれまで、ドライブスルー式のPCR検査センサーを都で初めて独自に設置したことや、すでに宿泊施設に「ホテルシーサイド江戸川」を軽症者用の療養施設として開設している。新たに民間ホテルを借り上げた理由を区の担当者は「今後を見据え、陽性者が増えた時に困らないようにするためです。少しでも病院のベッド数を空け、医療崩壊を防ぎたいと思いました」と説明した。

担当者によると、ホテルは約150室分確保しており、5月上旬から運用を開始するという。24時間、区の職員、保健師、看護師が常駐する。軽症者や無症状感染者と子どもや高齢者や障害者は、フロアを分けるなどの感染防止対策を取る。

子ども受け入れには「児童相談所の一時保護」の権限を使うと説明。現在、乳幼児の受け入れは想定していないと話す。食事については「お弁当などを提供できるよう、検討中です」。利用できるのは「現在は住民票が江戸川区にある人を考えています」と話した。