新型コロナウイルスの影響で観光客が激減している兵庫・有馬温泉のホテルが、ドライブスルー形式で温泉を販売し、収益を医療従事者へ寄付をする取り組みを行っている。「有馬温泉 太閤の湯」の木元寿広報によれば、ドライブスルーは先月26日から開始。日本有数の温泉地で、豊臣秀吉が好んだ場所としても知られるが、外出自粛で同ホテルの利用者も通常の10%程度だという。

ドライブスルーは予約制で広大な駐車場を利用し、「3密」を避けている。1日10名前後が購入しており、20リットル500円で販売。木元さんは「(経営は)厳しいです。でも、医療従事者の応援を形として表したい」と思いを語った。

有馬温泉ではゴールデンウイーク前から客足が減少。現在も厳しい状況は続き、一度再開した店舗が、再び休業することもあるという。同温泉観光協会の金井啓修会長によれば観光客は通常の5%程度だという。「県をまたいだ観光ができるようになったり、政府の『Go To キャンペーン』などきっかけがあれば(観光客が)動きだすのではないか」と語った。【南谷竜則】