筋萎縮性側索硬化症(ALS)の林優里さん(当時51)に依頼され薬物を投与し殺害したとして、ともに医師の大久保愉一容疑者(42=仙台市)と山本直樹容疑者(43=東京都港区)が嘱託殺人の疑いで逮捕された事件で、大久保容疑者がSNSで交わしたやりとりを消去するよう林さんに指示していたことが24日、分かった。

大久保愉一容疑者の妻大久保三代元衆院議員(43)が24日、宮城県名取市で会見し、容疑者が「お金に困っていなかった」とし、事件につながる行動も記憶にないとした。容疑者は週4回は勤務医として働き、収入は月約100万円に上り、三代氏が管理していたという。三代氏は反対していたが、県外に出向いて医療行為をしていたとし「開業に伴うローンを繰り上げ返済したかったのでは」と推測。事件について「死にたい人に関わって共感しすぎたのではと思うが、共感しても行為はしないのがプロだ」と突き放した。

三代氏はこの日ブログも更新した。夫と面会したという当番弁護士から「営業のTELがございました」とし「渾身の説得もきかず隠れてバイトを繰り返した結果起きたこと。自分で責任を果たしてください。私は一切の支援をする気もないし、裁判の経過にも全く興味がありません。面会にいくつもりもありません」などと伝えたという。