小池百合子知事は6日、都庁で臨時会見を開き「この夏、都外へ旅行、帰省についてはお控えいただきたい」と、都内からの移動自粛を都民に呼び掛けた。

この日、都では新型コロナウイルスの感染者が新たに360人確認され、10日連続で200人を超えている。都内の感染状況を踏まえ、感染拡大防止の観点から、お盆の帰省や夏休みの旅行を控えるよう要請した。

「今年は特別な夏だ」。小池氏は会見でこの言葉を、何回も繰り返した。安倍晋三首相が同日、お盆期間の帰省の自粛を求めなかった判断についての質問には直接答えなかったが、代わりに“オンライン帰省”の必要性を何度も訴えた。

都はこの日のモニタリング会議で、感染状況を示す4段階の警戒レベルは、最も深刻な「感染が拡大していると思われる」、医療提供体制は、上から2番目の「体制強化が必要であると思われる」と、ともに先週の評価を維持。小池氏は「非常に厳しい状況に変わりはない」と述べ、状況がさらに悪化した場合の、東京独自の緊急事態宣言発令にもあらためて触れた。都内では最近高齢者への感染拡大傾向が見られ、医療体制の逼迫(ひっぱく)が懸念される。小池氏は「今年の夏は、コロナに打ち勝つことが最優先となる夏」とも繰り返した。【佐藤勝亮】