将棋の第33期竜王戦挑戦者決定戦3番勝負第3局が19日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われ、羽生善治九段(49)が丸山忠久九段(50)を午後9時31分、99手で下した。対戦成績を2勝1敗とし、挑戦権を獲得した。

羽生の竜王戦登場は2年ぶり。2018年の第31期竜王戦で挑戦者の広瀬章人八段(33)に敗れ、27年ぶりに無冠になって以来のタイトル戦だ。現在タイトル通算獲得99期。100期目がかかる豊島将之竜王(30)との7番勝負第1局は10月9、10日、東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」で行われる。

   ◇   ◇   ◇

過去のタイトル戦史上最年長挑戦者は、故大山康晴十五世名人が90年の第15期棋王戦に登場した66歳。この時は3連敗して、南芳一棋王(当時)に挑戦を退けられた。

その大山は74年、51歳で第24期棋聖戦に登場し、内藤国雄を下して奪取。当時は年2回の前後期制だった棋聖戦で25~30期まで防衛した。また、56歳で迎えた80年の第29期王将戦でも加藤一二三からタイトルを奪い、30~31期と防衛している。竜王戦のこれまでの最年長挑戦者は、第29期の丸山と第30期の羽生の46歳。最年長獲得記録は、第30期で羽生が渡辺明から奪った47歳となっている。