囲碁の史上最年少プロ、仲邑菫初段がまたしても記録を達成した。8日、都内で打たれた「第24期ドコモ杯女流棋聖戦」本戦1回戦で上野梨紗初段に白番6目半勝ち。11歳7カ月と、全棋戦の本戦最年少勝利記録を更新した。これまでは、2004年(平16)1月、第29期新人王戦で村川大介現九段(29)が記録した13歳1カ月だった。また、上野の14歳3カ月も含めて両者合計の年齢は25歳10カ月。昨年4月の第29期竜星戦予選B(大森らん初段対仲邑初段)の26歳9カ月も更新した。

仲邑はデビュー1年目となる昨年8月の前期女流棋聖戦で初の本戦入りを果たしたが、万波奈穂四段(35)に敗れた。今年7月の扇興杯では上野の姉で、現役タイトルホルダー上野愛咲美女流本因坊(18)にも敗退。壁になっていた本戦初戦を3度目にしてようやく突破できた。「結構良く打てたと思います。緊張はしなかったです。中盤で黒4子を取ったときに優勢になったと思いました。次も自分らしく打ちたいです」と話した。

準々決勝では、青木喜久代八段(52)と対戦する。女流名人5期、女流鶴聖4期、女流最強と女流棋聖を各1期保持した実力者を相手に、どこまで打てるか注目だ。