小泉進次郎環境相は20日の閣議後会見で、全国でクマによる被害が相次いでいることを受けて、近く、環境省が主催するクマ被害対策などに関する関係省庁との連絡会議を開き、対応を協議する考えを示した。

19日には石川県加賀市の大型商業施設にクマが侵入し、13時間にわたり立てこもる事態が発生した。進次郎氏は「連絡会議はすでに今月開いたが、今回の事案を受けて、関係省庁がいっそう連携し、クマによる事故防止に向けた取り組みを進めていく必要がある。会議を再度開き、国民の命を守るために何ができるかしっかり考えたい」と述べた。

最近は野生のクマの出没だけでなく、シカなどによる被害も相次いでいる。進次郎氏は「野生生物の領域と人間の社会、経済活動が侵食していく中で発生する新たな感染症のリスクが、新型コロナの1つの要因。自然との共生や、経済と環境は同軸だという方向性をどのように社会全体でとらえ、コロナ後の新しい経済社会に向かっていくのか。(クマなどによる被害は)それを考える1つの例ではあるととらえている」とも指摘した。