菅義偉首相は19日、新型コロナウイルスの新規感染者数が拡大傾向にある中、飲食を通じて感染リスクがあるとし、食事中も会話の際はマスクを着ける「静かなマスク会食」を国民に求め「私もきょうから徹底したい」と述べた。

神奈川県のYouTube公式チャンネル「かなチャンTV」では、会食時でも「おしゃべりするときは必ずマスク着用!」とマスク会食の解説動画を公開し、新しいマナーとして実践するよう呼びかけている。

動画はスーツ姿の男女4人が会食を楽しむシチュエーションで進行していく。まず、着席したらマスクを新しいものに取り換える。外したマスクはウイルスが付着している可能性があるため、テーブルには直接置かない。飲食時には、マスクの耳ひも部分を持ち、表面を触らないように丁寧に外す。会話時にはまた着けるなどを繰り返し行うことを訴えている。

また、マスクを着けずに行われる会食で飛沫(ひまつ)が飛び交う様子をCGで解説。4人が2人ずつに分かれて1メートル以内に対面して座り、感染者がいた場合、隣に座った人が最も感染するリスクが高いという。

会食時での、手指消毒や換気の徹底も現在は浸透してきているが、それでも感染リスクは残る。県の担当者は「なかなか最初は抵抗があると思うが、ぜひやってみて欲しい。『マスク会食』を新しいマナーとして普及していきたい」と話した。【沢田直人】