1992年バルセロナ五輪の男子マラソンに出場して後続選手に足を踏まれて転倒したことを「コケちゃいました」とコメントした谷口浩美さん(61)が中学時代まで過ごした日南市を危なげなく快走した。途中、階段をのぼる箇所では撮影しながら後ろ向きに進むカメラマンに「危ないからね、コケないでね」と声掛けする余裕をみせ「僕は前を向いて足元を確かめながらだったので大丈夫でしたね」と白い歯をみせた。

聖火ランナーは初体験で「久々に声援を受けながら走れて日本にオリンピックがきたのを実感っていうんですか、それを味わえました」と感慨にひたった。東京五輪で札幌を走る選手には「自国での大会は応援が力。体調だけベストにもっていけば、応援が背中を押してくれる。緊張することなく自分自身をちゃんと見失わないようにスタートラインについてゴールしてほしい」とエールを送った。

 

◆26日の聖火リレー 1日目の最終区となった宮崎市から「海→山」へと移動して最終区のえびの市へ。金メダルの期待のかかる男子柔道井上康生監督(42)がアンカーを務めた。

27日は鹿児島県入りする。志布志市からスタートして第3区奄美市では元ザ・コブラツイスターズのボーカル川畑アキラ(52)はトーチを掲げる。最終区の鹿児島市では12年ロンドン五輪で銅メダルを獲得した女子バレーボールの迫田さおりさん(33)、08年北京五輪で競泳男子400メートルメドレーリレー銅メダリストでタレント宮下純一(37)が走る。