前千葉県知事のタレント森田健作(71)がパーソナリティーを務める、ニッポン放送「森田健作 青春の勲章はくじけない心」(日曜午後5時30分)とFM NACK5「森田健作 青春もぎたて、朝一番!」(日曜午前5時30分)の10月分の収録が18日、都内のスタジオで行われ、ゲストに、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長も務めた森喜朗元首相(84)が出演した。

森氏は会長を退いた後、大手メディアの取材には応じていなかったが、森田が自ら森氏に電話を入れ「健ちゃんの頼みなら断れないな」と出演を快諾。収録の際も「東京五輪では本当に千葉県にお世話になった。早くお礼を言いたいと思い、今日は来ました」とあいさつした。

森氏は五輪でのサーフィン会場が千葉・一宮町に決まったいきさつなども解説。「(IOCの)バッハ氏もコーツ氏も千葉を視察に来て、こんな近くにこんないい場所があったのか、と言っていましたよ」。サーフィン会場は神奈川の湘南地区と争っており、森田や一宮町のアピールもあり、最終的に会場に決まったという。ただ、一宮町の釣ケ崎海岸の波はそれほど高くはなかったが、IOCの視察の際も、本番でも台風の影響で波が高かったという。森田は「本当にラッキーでした。最終的には無観客になりましたが、森さんから、トイレは大事だぞと言われ、整備に努めました」。

森氏は会長辞任に至ったことには「僕の発言が、悪意をもって取り上げられてしまった」とだけ語っただけで、そのあたりを森田が「本当は女性にとてもやさしい人。周りを和ませようとするあまり、その発言の一部を切り取られてしまった」とフォローした。

森田によると、森氏は会長時代、早い時期から無観客での開催を主張していたという。森氏は五輪開催について「成功だったのか失敗だったとかは、それぞれなのだろうが、やらなければ仕方がなかったと思う。チケット代の900億円がゼロになるが、一番苦労したのは選手。アスリートには喜んでもらいたい。選手を最初に考えよう。900億円はあきらめようと言いました」などと語った。さらに「ボランティアのみなさんも本当に頑張っていただいた。日本人の真心というか感性があったからこそ、成功したのだと思う」。

現在の自民党総裁選については「トップの顔を変えれば、自分の選挙に有利になるという考えはおかしい。まずは、自分自身を選挙区に売り込み、訴えて当選するのが筋だろう」と苦言を呈した。

収録を終えた森田は「しゃれが効いている人というか、本当にいい人。森さんは会えば、みんなファンになる人。コロナ禍の中で五輪を無事にやり遂げたことは、世界中から感謝されているし、僕も1人の日本人として本当になってよかったと思う。懐の深い人なんです」と評した。