覚醒剤を密売したとして、警視庁多摩中央署は14日までに、覚醒剤取締法違反(営利目的譲渡)の疑いで、東京都福生市の無職長谷川卓史容疑者(58)を逮捕した。署によると長谷川容疑者は容疑を一部否認している。

署によると、自宅アパートの捜索の際、長谷川容疑者は「探せるなら探してみろ」と話していたという。約1時間後、冷蔵庫からフタは未開封だが底が開くよう細工された缶コーヒーの缶が見つかった。筒状のプラスチック製ボトルを仕込み、中に覚醒剤を隠して周りを石こうで固定していた。コーヒーが入っていると見せ掛けるため、缶の中には液体も入っていた。細工を見破った警察官は缶を持った際、重心が不自然なことに気づいたという。容疑者宅からは計8・5グラム(50万円相当)の覚醒剤が見つかった。

逮捕容疑は21年11月24日、長谷川容疑者の自宅で男(43)に営利目的で覚醒剤0・314グラムを1万円で譲り渡した疑い。【沢田直人】