将棋の史上最年少4冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・棋聖=19)が渡辺明王将(名人・棋王=37)に挑戦する、第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第2局が22日、大阪府高槻市の温泉旅館「山水館」で始まった。

今シリーズは将棋界にある8つのタイトルのうち、7つを占める「4冠×3冠」の頂上決戦。藤井が初の王将奪取、史上最年少5冠に向け、連勝するか。4連覇を狙う渡辺が巻き返し、タイに追いつくか。注目の大一番を迎えた。

午前8時49分、淡い茶色の羽織の和装姿で藤井が入室。その後、渡辺が薄紫の羽織をまとい、対局場に登場した。

午前9時、立会人の谷川浩司九段(59)が定刻になったことを告げると、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。先手の渡辺は一呼吸置き、2六歩と飛車先の歩を突いた。藤井はいつものようにお茶を一口飲み、心を整えてから飛車先の歩を突いた。戦型は角換わりに決まった。

第1局は、ぎりぎりの攻め合いの中、先手の藤井が大熱戦を制し、史上初の10代での5冠獲得へ好スタートを切った。

2人のタイトル戦での対決は3度目となり、過去2度の棋聖戦はいずれも藤井が勝っている。両者の過去の対戦成績は藤井の9勝2敗。

対局は持ち時間は各8時間の2日制。1日目は夕方に封じ手をする。2日目は22日午前9時に再開する。