将棋の史上最年少4冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・棋聖=19)が渡辺明王将(名人・棋王=37)に挑戦する、第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第3局が29、30の両日、栃木県大田原市「ホテル花月」で行われ、先手の藤井が135手で渡辺を破り、3連勝で史上最年少5冠に王手をかけた。

将棋界にある8つのタイトルのうち、7つを占める「4冠×3冠」の頂上決戦。4連覇・通算6期の王将獲得を目指す渡辺はかど番となり、崖っぷちに追い込まれた。第4局は2月11日、12日に東京都立川市で行われる。

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戦型は相掛かり。難解な終盤、渡辺は複雑な手を織り交ぜる勝負術を見せたが、最後はぴったりと、寄せきられた。終局後、渡辺は「なんか難しいかなと思っていた。(2日目の)昼のところは、あまり手がなくなってしまった」と振り返った。第4局に向け「やる気は変わらない。次は特別に何かということはない」と気持ちを切り替えた。