競輪ファンは賛辞を送った。フリースタイルの男子モーグル代表で、競輪選手との「二刀流」で挑んだ原大智(24=日本スキー場開発ク)が5日、6人による決勝3回目に残れず、平昌五輪の銅から2大会連続メダル獲得はならなかった。都内の場外車券売り場「ラピスタ新橋」で競輪を楽しむ神奈川県在住70代男性は「両方で頑張ったことは素晴らしい。競輪ファンとしても喜ばしいこと。競輪の知名度も上がってくれたらうれしい」とたたえた。
原は19年4月に競輪界の門をたたいた。厳しい競輪養成所での鍛錬を乗り越え、20年5月にデビュー。同8月に初勝利を挙げたが、優勝は同12月の1度だけで通算81戦23勝。競輪は最上位のS級S班を頂点に6階級に分けられるが、原はもっとも下位のA級3班から今年1月にA級2班に昇級したばかりだ。「(米大リーグ、エンゼルス)大谷翔平選手のように両方で活躍してこそ、本当の二刀流。五輪の活躍はすごいけれども、今のままではダメ。S級に上がってビッグレースに出場するようになってほしい」。期待を込めた厳しい意見もあった。
これまでも02年ソルトレークシティ五輪にスピードスケートで出場した武田豊樹(48)らの転向例はあるが、千葉県在住70代男性は「これからもトップアスリートが競輪に来て盛り上げてほしい」とも願った。「メダリストでも、環境に恵まれず(お金を)稼げない選手もいる。女子だって大歓迎。そのためには男子だけでなく女子競輪の賞金も上げてもらわないと」。原には、五輪だけでなく、競輪でもメジャーになる大きな使命が続く。【鎌田直秀】

