南太平洋の島国トンガが大規模噴火と津波に見舞われてから15日で2カ月となった。テヴィタ・スカ・マンギシ駐日トンガ大使は14日、オンラインフォーラムで現地の最新状況などを報告。「今、2つの非常事態宣言が出されています。災害とコロナ。2つの復旧復興作業を行うことは大変です」。日本の園児や児童らから届いた手紙などにも感謝しつつ、25年までの短中長期的復興計画に向けた継続的支援も必要となる。

世界各国からの支援物資は、コロナ対策で荷降ろしは非接触で行われてきたが、国境開放が「ゼロコロナ」崩壊の起因となってしまった。先月1日に、初の市中感染が確認。5人が感染し、トンガ政府は主要2島をロックダウン(都市封鎖)などで対策してきたが、14日現在で1875人まで拡大。検疫待機施設や刑務所でクラスターも発生。もともと医療施設が少ない中で医療体制は崩壊しつつあり、救急医療対応のオーストラリア海軍船艦が沖合に停泊し、支えている。毎夏のサイクロンへの備えも不安は募っている。

日本からの支援も継続中だ。交友の深いラグビー関係者らに加え、サッポロビールは発泡酒「HOPPIN' GARAGE トンガってる?」を4月12日に発売し、売り上げ1本につき20円を寄付することを決めた。青年海外協力隊でトンガに派遣された企画者の「自分だけでなく他の人と一緒に幸せになろうという温かさが好き」というコンセプトで商品化。すでに1日から事前予約を開始し、同社担当者は「1日でも早く、笑顔に満ちた日常を取り戻されることを心よりお祈りいたします」と願った。【鎌田直秀】

◆トンガ王国 ポリネシアの立憲君主制国家。首都はトンガタプ島ヌクアロファ。170以上の島々があり、人口約10万5000人。公用語はトンガ語、英語。主要産業は農業、漁業、観光。主な農産物はカボチャ、コプラ。ラグビーがW杯9回中8回出場と盛んでアマナキ・レレィ・マフィら日本代表選手も多数輩出。今年1月15日にフンガトンガ・フングハアパイ火山の海底火山により津波などの大災害。これまで日本政府の支援は緊急無償資金協力として約2億6400万円。物資も自衛隊の輸送機や輸送艦で飲料水170トン、高圧洗浄機130台、ツナ缶1万5000個、シャベル2000個など多種多様。昨年に続き、アストラゼネカ社製ワクチン7000回分も追加している。