東京都中央区のロシア食品店「赤の広場 銀座店」の看板を蹴って壊したとして、警視庁築地署が器物損壊の疑いで米国籍の男(53)を逮捕したことを受け、店を経営するウクライナ人店主の娘で、店の会社員宮部リナさん(20)は25日、「見つからないんじゃないかと、諦めもあったので、ひとまずはほっとしました」と話した。看板は被害の状況を知った看板業者が無償で修理していた。

また、3月に店のホームページに「包丁を持って職員全員めった刺しにしてやる」などとメールを送ったとして、署は神奈川県の20代女性を脅迫の疑いで書類送検していた。宮部さんによると、メールは男性を装った偽名や、偽の電話番号が記されており「キャリーバッグにノコギリを隠しておけば証拠隠滅完璧」とも書かれていた。宮部さんは「キャリーバッグを持った人が来ると怖かったです」と振り返った。来店した客がキャリーバッグを持っていた場合、入り口に置くよう促していたという。宮部さんは「これまで『ロシアの商品を置くな』とかは、電話で1、2件ほどありましたが、メールでの脅迫は初めて」と明かし、その上で「励ましの手紙をもらったりすることの方が多いです」と感謝した。