将棋の最年少5冠、藤井聡太王位(竜王・叡王・王将・棋聖=19)への挑戦権を懸けた「お~いお茶杯第63期王位戦」の挑戦者決定戦が31日、大阪市の関西将棋会館で行われ、先手の豊島将之九段(32)が池永天志(たかし)五段に171手で勝ち、藤井王位への挑戦権を獲得した。

豊島の王位挑戦は2年連続となり、前期は1勝4敗で敗れた藤井へのリベンジマッチとなる。王位戦7番勝負第1局は6月28日から愛知県犬山市で行われる。

大一番の戦型は角換わり。一進一退の白熱した終盤戦、豊島が抜け出した。終局後、「かなり危ない形だったので自信がなかった」と振り返った。昨年度は藤井に竜王、叡王の2つのタイトルを奪われた。昨夏まで大きく勝ち越していた対戦成績は、10勝13敗と逆転された。リベンジを向け「しっかり準備し、いい内容の将棋を指したい」と意気込んだ。【松浦隆司】