羽田空港保安検査場の女性検査員に肩を手で押すなどした暴行の疑いで、警視庁東京空港署に現行犯逮捕された元プロ野球選手の村田兆治容疑者(72)が25日、送検された。午前7時35分ごろ、警察官数人に囲まれながら、しっかりと前を向いて警察車両に乗った。

逮捕容疑は23日午後、羽田空港第1ターミナル北ウイングの保安検査場で、30代の女性検査員の左肩を右手で押すなどした疑い。村田容疑者は保安検査場の金属探知機に何度も引っかかっていたが、空港関係者によると、携帯電話を手にしていたため金属探知機が反応したとみられる。取り調べに「肩を押していない」などと容疑を否認している。

本来であれば、25日は北海道・芦別市民球場で開催される宝くじスポーツフェア「ドリーム・ベースボール」に、プロ野球OBで構成するドリームチームの監督として参加し、芦別市選抜チームとの対戦や野球教室などを行う予定だった。

 

◆村田兆治(むらた・ちょうじ)1949年(昭24)11月27日生まれ。広島県本郷町(現三原市)出身。福山電波工(現近大広島高福山)から、67年度ドラフト1位で東京オリオンズ(現ロッテ)入団。マサカリ投法と呼ばれる独特のダイナミックな投球フォームから剛速球とフォークを操り、プロ通算215勝177敗33セーブ2363奪三振、防御率3・24。最多勝1回などタイトル多数。右ひじ手術を乗り越え、85年カムバック賞。通算148暴投はプロ野球記録。40歳まで現役を続けて名球会入り。05年野球殿堂入り。解説者としても活躍。右投げ右打ち。