岸田文雄首相は24日の参院予算委員会で、21日にウクライナを電撃訪問した際、地元広島の名産品「必勝しゃもじ」を、ゼレンスキー大統領に贈っていたことを認めた。背景に関して「ウクライナの方は祖国や自由を守るために戦っている。こうした努力に対し、我々は敬意を表したいと思う」などと述べた。

首相は「外交の慣例として、地元の名産のおみやげを持って行くことをよくやる。今回は地元名産のしゃもじをおみやげで使ったことと承知している」と答弁。これに対し、質問した立憲民主党の石垣のり子議員は「(ウクライナが置かれた立場は)選挙やスポーツの試合ではない。あまりにも不適切ではないか」と、判断に疑問を投げかけた。 岸田首相は「地元の名産について、その意味を私から申し上げるのは控える」とした上で「ウクライナの方は、祖国や自由を守るために戦っている。こうした努力に対し我々は敬意を表したいと思うし、ウクライナ支援をしっかり行っていきたい」と述べた。

ウクライナへの「必勝しゃもじ」のおみやげをめぐっては、ロシア側を刺激しかねないとの声も一部で出ている。