政治家女子48党(旧NHK党)は7日、国会内で会見を行い、新党首に立花孝志前党首が復帰し、副党首の斉藤健一郎参院議員が党代表、政調会長の浜田聡参院議員が幹事長にそれぞれ就任する人事を発表した。また6日付で大津綾香党首の除名を明らかにした。

同党は3月8日、前参院議員のガーシー(東谷義和)容疑者が国会議員を除名されたことに伴って、立花党首が引責辞任し、NHK党から政治家女子48党に党名変更し、大津氏が新党首に就任した。だが、わずか1カ月で除名による党首交代劇となった。立花氏は「代表権のない党首として、お金をいただかず、無償でやる」とした。

大津氏の除名をめぐっては3月29日、緊急会議で大津氏から「何度も党首辞任の表明があった」(立花氏)とした。その後、大津氏が党の銀行口座の名義変更を行い、党職員の給与未払いなど党運営を混乱させ、この日午前には同口座から全額を引き出すことを銀行側に要請するなど立花氏は「党を解党する危険性があった」と除名に至った経緯を説明した。

党会見に先立って大津氏は弁護士とともに会見を行い、「党内の不明瞭な資金の流れについて調査および第三者委員会を設置する」とした。立花氏は党に約11億円の借入金があると公表しているが不正はなく、党首に復帰することで返済に問題はないとしている。大津氏は党首辞任を承認していないと反論し、現在も党首であることを主張した。大津氏は9日投開票の神奈川県知事選に立候補しているが、同党は大津氏の公認を取り消した。双方の言い分は食い違ったまま、騒動は泥沼化している。

斉藤新代表は「代表権は得ましたけれども、現場のトップは立花孝志で全権委任している」と復帰した立花氏の主導で再出発をアピールした。【大上悟】