ジェンダーレスに対応した「男女共用セパレーツ水着」の公開水泳授業が6日、長野県岡谷市にある岡谷西部中で行われた。同校は本年度からこの水着を採用。授業に参加した中1の男女66人のうち、約3分の1にあたる20人が着用した。
男女でデザインが同じのこの水着は、水泳用品メーカー「フットマーク」(本社・東京都墨田区、三瓶芳社長)が、他社に先駆けて全国で初めて開発した。上下が分かれており、長袖の上着は露出を減らし、紫外線対策も施している。下はハーフパンツで、体のラインが出にくい形状となっている。男女同じ仕様で、性別を気にせずに水泳の授業に参加できるよう、配慮している。
岡谷西部中では、「(水泳の授業を)見学する生徒の理由として、体形が気になるということがあった。これなら子どもたちに選択肢の1つとして選んでもらってもいいと思った」と採用理由を説明する。参加した生徒からは、「肌があんまり見えないから買おうと思った」「この水着だとあんまり恥ずかしくない」「日焼けしないからいい」といった意見が聞かれた。
フットマークによると、4~5年前からジェンダー水着に対する相談が寄せられ始め、年を追うごとに増えていったという。同社では2015年(平27)に地元の中学生とともに水着を開発した際、男子生徒から足首まで隠すタイプを提案された。女性用だけではなく、男性用でも体形や体毛、手術痕などを隠せ、日焼けも避けられるなど、「露出への抵抗感」が課題となっていた。最近になって制服のジェンダーレス化が進み始めたことが追い風になった。
昨年度はテスト販売として、東京都と兵庫県の公立中計3校で従来の水着と選択する形で導入した。中には、ある学年の約半数の生徒が「男女共用」を選んだ学校もあったという。本年度は300校以上の学校で採用されると予測している。
今回の授業には、16年リオ五輪女子200メートル平泳ぎ金メダリストの金藤理絵(34)も参加。生徒の泳力を確認しながら、手足の動かし方や蹴伸びの方法など、クロールや平泳ぎの細かいコツを指導してもらった。

