「週刊新潮」で、カナダ国籍男性との「ラブホ不倫」を報じられた自民党の広瀬めぐみ参院議員(57=岩手選挙区)は5日、地元の盛岡市で報道陣の取材に応じ、報道内容を「事実でございます」と認め、謝罪した。

広瀬氏は、ダーク系のスーツに、いつもの国会でのスタイルとは違って、眼鏡をかけて臨んだ。

「私の不徳の致すところにより多くの方々に多大なるご迷惑とご心配をおかけしてしまった」と述べた上で「私の軽率な行動で学生時代から支え続けてくれた夫を裏切ることになり、子どもたちにもつらい思いをさせ、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と、涙ながらにコメント。「それでも家族はこんな私を許してくれ、今後も一つの家族として頑張っていこうと言ってくれた。私も一生かけて夫と家族に償ってまいります」と訴えた。

記事では、不倫問題を報じられることによる「身の処し方」に触れたくだりもあるが、広瀬氏はこの日、議員辞職や離党は否定した。一方で、党岩手県連副会長は、辞職勧告を受けたとして辞任した。

党からは「厳重注意」を受けたという。

「申し訳ありませんでした」のフレーズを、何度となく繰り返した広瀬氏。「公務」を理由に取材対応は10分弱だった。

広瀬氏は1男1女の母親で、弁護士を経て、2022年参院選で初当選したばかり。岩手は、立憲民主党の小沢一郎衆院議員の影響力が強い「小沢王国」と呼ばれる地域だが、その牙城で小沢氏側近の現職をやぶった。自民党が参院岩手で議席を得たのは30年ぶりで、それだけ広瀬氏への注目も高かった。

自民党が裏金問題で国民の厳しい批判を受けるさなかの不倫スキャンダルには、身内からも「恥の上塗りだ」(自民党関係者)などの厳しい声が出ている。広瀬氏は「仕事で精進する姿を見せ、少しでも信頼を取り戻せるよう誠心誠意努めたい」と述べたが、前途は多難だ。