東京都の小池百合子知事(71)が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」の国政進出を目指して設立した「ファーストの会」が、柿沢未途氏(自民党離党)の辞職に伴う衆院東京15区補選(4月16日告示、28日投開票)に作家の乙武洋匡氏(47)を擁立する方向で最終調整していることが29日、関係者への取材で分かった。

また「ファーストの会」はこの日、3月28日付で乙武氏が副代表に就任したことを発表した。

一方、昨年の江東区長選をめぐる公選法違反事件で辞職した柿沢氏が所属した自民党では、同補選への候補擁立の見通しが立っておらず、ファーストの会に「相乗り」して乙武氏の支援に回るべきとの声が出ている。

著書「五体不満足」で知られる乙武氏は、「未来をつくる政治塾」も主宰。過去にも国政に挑戦した経緯がある。2016年7月の参院選に自民党から出馬予定だったが、週刊誌に女性問題を報じられ、断念した。2022年7月の参院選では東京選挙区に無所属で出馬し、落選した。

衆院東京15区補選をめぐっては、小池知事の出馬も取りざたされていた。これまで同補選では日本維新の会の金沢結衣氏、共産党の小堤東氏、参政党の吉川里奈氏、日本保守党の飯山陽氏、無所属の秋元司氏が立候補を表明している。