群馬県の山本一太知事は4日の記者会見で、1日に入庁した県職員への訓示で職業差別と受け取れる発言をし、辞職を表明した静岡県の川勝平太知事に対し、怒りをあらわにした。

「同じ知事としてどのようにお考えか」と問われた山本氏は「今まで、他の知事のことを非難したりということはしてこなかったし、それぞれの知事にいろんな事情があると思って、そんなことは言わないでいたが、この川勝知事の発言は言語道断だと思います」と、明確に批判した。

「他県の話とはいえ、知事がこんなふうに考えているみたいに1%でも思われたら、本当に迷惑だ」とも述べた。

「この発言が出た後で記者会見に来れば、全国の農家や畜産業をやっている方々、ものづくりをやっている方に謝罪すべきだと言うつもりだった。(辞任会見で)謝罪はされたんですけど、(発言は)撤回しないとかおっしゃっているので、アウト・オブ・クエスチョン(問題外)ですね。これは知事としては断じて許せない」と、怒りをにじませた。

山本氏は「群馬県は農業と畜産業とものづくりで支えられている。群馬知事としては(第1次産業に対する差別発言を)看過できない」とした上で「ご自分が辞めるかどうかはご本人のご判断だ。それについてコメントすることはありません」と、進退については突き放すように述べた。