今年1年を代表する言葉を選ぶ年末恒例「現代用語の基礎知識選 2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」のトップテンと年間大賞が1日、発表され、年間大賞に、女性初の内閣総理大臣となった高市早苗首相(64)の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が選ばれた。
高市首相は自民党総裁に選出された直後に「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」と発言し、首相就任わずか16日間でノミネート30語に入った。表彰式には青いジャケット姿で出席。高市首相は「皆さま、こんにちは。内閣総理大臣の高市早苗でございます。年間大賞を賜りまして、誠にありがとうございます」とあいさつした。
この発言について「賛否両論いただきました。私が日本国という国家の国家経営者になるかもしれない立場になった時に言った言葉でございます」と振り返る。「働き方改革。とても大事な時期でございますが」と前置きした上で、「自分も働いて国民の皆さまのために貢献したい、そんな思いがございました、決して多くの国民の皆さまに働きすぎを奨励する意図はございません。誤解のなきようお願いいたします」とあらためて説明した。
司会者から、強調する時は3回繰り返す程度が普通だが、「働いて」を5回繰り返した意図はと問われると「その場の雰囲気です、大きな意味はございません」と笑顔で答え、表彰式開始から10分で退室した。
「働いて働いて…」は、10月4日の自民党総裁選で、こちらも女性初の自民党総裁に選ばれた直後、全議員に向けて演説した際のフレーズ。「全世代総力結集、全員参加で、頑張らなきゃ立て直せない。全員に馬車馬のように働いていただきます」と呼びかけた上で、「私自身も、ワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて、働いて、働いて、働いて、働いて、まいります」と鬼気迫るような表情で述べた。
仕事にまい進することへの強い意欲に支持が集まる一方で、「働き方改革」に逆行するのではと懸念の声も出るなど、国民の間でも賛否両論となった。
総裁選出直後には公明党の連立政権離脱問題、首相就任直後はトランプ米大統領の来日など国内外での怒濤(どとう)の外交ラッシュが続き、自民党内でも「やせすぎではないのか」と不安の声が漏れた。高市首相自身、先月13日の国会答弁で、自身の睡眠時間は「大体2時間から長い日で4時間。お肌にも悪い」と明かした。そのため、与野党問わず「上手にサボりながらやってほしい」「休むときは休んでほしい」と、国会でもアドバイスが送られる事態に。最近は、ピーク時に比べれば、時間に余裕が持てるようになったとの見方もある。
日本初の女性首相のプレッシャーは周囲が想像できないほどの大きさとみられる中、今後は心身のバランスが取れた働き方が求められているのは確かだ。
時の首相の言葉が「年間大賞」に選ばれるのは、2009年の鳩山由紀夫首相(当時)の「政権交代」以来、16年ぶり。

