高市早苗首相は25日の参院予算委員会で、19日の日米首脳会談でトランプ大統領が各国の支援に期待を示したホルムズ海峡への艦船派遣をめぐり、憲法9条を引き合いに自衛隊派遣には制約があると伝えたかと問われ、明言を避けた。「日本国の法律についてお話をいたしました」とだけ述べた。
共産党の山添拓議員の質問に答えた。
弁護士でもある山添氏は「法律と憲法はまったく意味が異なる。憲法は、権力の制限原理。憲法についてもトランプ大統領に説明になったんでしょうか」と高市首相に問うたが、茂木敏充外相が答弁に立ち「外交の細かい詳細なやりとりは、控えさせていただきたい」と述べるにとどめた。
山添氏は「トランプ大統領に詳細に説明しながら、国会で一切語ろうとしないのはおかしい」として、委員長に対し、委員会に報告するよう求めた。
その上で「歴代政権は憲法を壊して変えようと狙ってきたが、まさに今、9条が違法な戦争への加担を止めていると思う。この機に乗じて、米国のために改憲を急ぐようなことは断じて許されない」と、くぎを刺した。
さらに、イラン情勢の原因について「米国とイスラエルの攻撃だ。シーレーンを脅かした責任はこの2国にある」とも述べ、「なぜ自衛隊が危険を冒して違法な戦争の後始末をしないといけないのか。機雷除去が必要なら、戦争当事国の責任でさせるべきではないか」と指摘。これに、高市首相は「今、自衛隊を派遣することは何ら決まっていません」と、述べるにとどめた。
山添氏は「私の質問には全然、お答えいただいていない」と不満を口にし、自民党席からの声に振り返り「質問が悪いって言いました?」とけん制しつつ、「今回の問題は、元の原因をつくったのはだれなのかということを、総理が批判をされないことに大きな問題があると思う」とも主張した。
その上で、「首脳会談で総理は、ホルムズ海峡の封鎖や航行の安全を脅かすイランの対応は批判されたが、その原因となった米国とイスラエルのイランへの攻撃はひとことも批判なさっていない」とも指摘。「フランスのル・モンド紙に『ごますり』と報じられたのも仕方ない。私はあまりに卑屈な従属ぶりだと思う」と厳しい評価で、首脳会談の首相対応を疑問視した。
これに対し、高市首相は「平和を構築できるのもトランプ大統領の考え方(次第)でもあり、今、ホルムズ海峡を含め困難な状況にある中で、世界経済は厳しい状況にあるが、これを改善できるのもトランプ大統領だ、ということを申し上げた」と主張。「そこに含みおいた意味を、お考えいただけたら」と、応じた。

