ウインカーネリアンが絶妙のペース配分で、後続の追い上げを退けた。

スタートはそれほど速くなかったが、三浦騎手が仕掛けて先頭。2ハロン目に10秒8の高速ラップを刻む。この一歩も引かない姿勢が、並びかけてきたファルコニアを制した。


東京新聞杯を制したウインカーネリアン(右)、2着ナミュール(中央)、3着プレサージュリフト
東京新聞杯を制したウインカーネリアン(右)、2着ナミュール(中央)、3着プレサージュリフト

超スローで流れた関屋記念で上がり32秒9の脚を使ったこともあるが、ナミュールやジャスティンカフェなど瞬発力自慢がそろった中で、いかにペースをつくっていくか。スタートから2ハロンごとのラップを見ると、<1>23秒1(12秒3+10秒8)<2>22秒7(11秒3+11秒4)<3>22秒3(11秒3+11秒0)。コンマ4秒ずつ上げている。

後続がついてくれば脚を使わせる形になるし、こなければ有力馬との差を広げられる。直線も後ろを待たずにスパート。最後の2ハロンは23秒7(11秒6+12秒1)と1秒4も遅くなったが、ぎりぎり我慢できたのは「ラップの妙」といっていい。

5着までが頭+首+首+首差の接戦だったことを考えれば、少しでもペース配分を誤れば差し切られていただろう。理想の逃げに持ち込んだ三浦騎手の好騎乗が光った。